発達障害治療の会発足までの経緯
2006年の1月に「低血糖症治療の会」として発足以来10年が経ちました。
低血糖症の治療の会として、私たちは、「精神症状を呈しているもののうち、多くに機能性低血糖症がある。」ことを指摘し、精神病や心身症などの治療に係る前に内科的検査と治療をするべきであると訴えてきました。治療法や検査手段などは、マリヤ・クリニックで実践してきたものを、この会の研修会で発表することによって、再度その立場と有効性を確認し、またわかり易いように検討してきました。
その結果としての『低血糖症と精神疾 患治療の手引』を改訂しながら5版を重ねてきたわけです。
そして、「低血糖症治療の会」としての会員の交流は、大きな意義をもったものとして患者さんの治療の励みになりました。その体験談などは、当会より出版の『低血糖症治療体験集』に載せられています。
低血糖症の啓発としては、国会勉強会や厚労省への働きかけ、そして国立大学医学部研究室との協働の研究を通して、次第に世の中には定着してきたと思われます。
厚労省の科学調査の選定には漏れましたが、この会の発足当時から見ると、能性低血糖症への大きな理解が定着してきたようです。最近は、大学病院や地域の基幹病院からも患者さんを紹介されるようになってきました。
保険治療の認定については、混合診療が広範囲に許容されるようになってきたことと、その手続きの難しさ、医学学会の設立などの手間考えると、積極的な活動は見合わせることにしました。ただ、公明党が党を挙げて、支援してくださったことは感謝に絶えません。全国の地方議会での決議も多くなされました。
ただ、2008年から始まった発達障害治療の患者さんには、このような会員の交わりや活動がないことが気がかりでありました。また、機能性低血糖症の患者さんにも発達障害の可能性がある方が多く見られることにも気が付きました。
マリヤ・クリニックでは、機能性低血糖症の治療を行いながら、その治療が発達障害の治療にも有効なことを確認し、2014年4月に「発達障害の治療の試み」(308 頁、㈱ヨーゼフ)を柏崎良子と柏崎久雄の共著で出版しました。
当会においても、発達障害の治療法を講演し、精神症状や社会生活への不適応の原因として広汎性発達障害や注意欠陥障害そして学習障害が潜在的に伴っていることがあり得ることと、機能性低血糖症との併発が仕事や社会生活に大きな障害となっていることを指摘してきました。
私たちの願いは、精神障害についても、発達障害についても、治りうるものがあることを強調し、患者さんが完全な社会復帰をするように治療と交流を進めていくことです。改善回復した報告を聞くことは、何よりの喜びです。
2015年6月には、機能性低血糖症を日本で最初に紹介され、発達障害についても多くの発表をしておられる元立正大学心理学部教授の柿谷正期先生を招いて講演会を開きます。柿谷先生は『自閉症を含む軽度発達障害の子を持つ親の為に』という著書も出版しておられます。どうぞ、ふるってご参加ください。
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